防水工事の種類別施工期間とは？戸建てやマンションでも違う？

戸建ての場合

戸建ての場合は基本的に屋上がないため、防水工事を行う箇所としてはバルコニーやベランダがほとんどになります。バルコニーやベランダの面積は建物によって異なるものの、いずれにしてもそれほど差があるわけではありません。施工期間は、施工方法と施工箇所の面積によって決まることになります。たとえば面積が10平方メートル以内なら、3日間もあれば完了するでしょう。

戸建てのベランダやバルコニーでは、ウレタン防水あるいはFRP防水のいずれかの工法を用いる場合がほとんどとなります。施工の手順として、まずは施工対象となる箇所の周辺を養生することからはじまります。養生をすることで、施工時に樹脂などがほかの部分に付着してしまうのを防げるのです。

そして、丁寧に施工箇所を掃除します。ベランダなどの場合は汚れがひどくなっていることも多いので、高圧洗浄機などを使って根こそぎきれいにするのです。きれいになったらようやく防水層の施工です。ウレタン樹脂などを塗り、乾燥したら仕上がりの確認を行います。最後に養生を撤去すれば完了です。

また既存の防水層を除去しなければならない場合には、その作業も発生することになります。基本的にはこのような流れで施工が行われることになり、それが3日間で完了できるほどの内容となるのです。ただし工法によっては施工期間が前後しますので、依頼の際には施工期間をしっかりと確認するようにしましょう。

マンションの場合

マンションの場合戸建てに比べて規模が非常に大きくなるため、防水工事の施工期間に関しても長くなります。また、屋上もあるため、その分施工対象の面積が広がります。このように、建物の大きさによって施工期間が長くなることを把握しておきましょう。

そのほかに、エントランスや廊下などの共用部分も施工対象となります。人の往来が常にある箇所のため、すべてのフロアで同時に施工を行うわけにはいきません。そのためワンフロアずつ施工を行うような形となり、期間も長くなってしまいがちになります。

期間の目安としては、6世帯が住む3階建てマンションで10日ほどとなり、20世帯が住む分譲タイプでは14日程度になります。工法などによって期間が変動することになるので、事前に確認しておきましょう。

 工事内容によって変動する

工事内容によって施工期間は変動することになりますが、その理由としては以下のものが挙げられます。

種類ごとの必要施工期間が異なる

ウレタン防止やFRP防水・塩ビシート防水、アスファルト防水などのように、防水工事には多くの工法が存在していますが、それぞれで必要となる施工期間に違いがあります。施工期間が短い工法を選びたくなるかもしれませんが、耐用年数や機能性が重要となるため、総合的に判断するとよいでしょう。

既存の防水層の除去が伴う

新築時に施工された防水工事の種類によって、既存の防水層を除去しなければ施工ができないケースもあります。そうなると新たな防水層を作れる状態にまで、徹底的に表面をきれいにしなければなりません。その後に施工に取りかかるという流れになるので、除去作業が必要ないケースに比べて、期間が長くなってしまうことになるのです。

また、施工のために足場が必要になった場合には、足場の組み立て・設置を行う必要が出てきます。その分さらに施工期間が延びてしまうので、作業状況によって施工期間が変わるということも把握しておきましょう。

施工期間に関する注意点

施工期間は、かならずしも短ければよいものではありません。通常よりも早く完了できることをメリットとして掲げている業者の場合は十分に注意しましょう。作業を簡略化してしまい、雑な施工をしている場合があるからです。

いくら早いといっても仕上がりがイマイチでは、本末転倒でしょう。丁寧に仕上げるために最低限必要となる日数が存在していますので、そのことを理解したうえで依頼するようにしましょう。

実際に防水工事をする際には、面積や施工箇所の状態によって施工期間が決まります。工程表を確認することで、具体的な作業内容とともに全体のスケジュールを把握できます。

ただし天候によっては、スケジュール通りにいかないこともあるでしょう。梅雨の時期などは天候の影響で当初のスケジュールよりも長くなってしまいやすい傾向にあるので、そのようなことも頭に入れておきましょう。

まとめ